
とても久しぶりに日曜日NHKで放送している番組
『新日曜美術館』を見ることが出来ました
今回 のクローズアップはがんで利き腕を失った画家の奇跡の物語
35歳の若さでがんで亡くなった
女流日本画家三橋節子のお話です
といっても私は知識もなく今回初めて知った作家です
画面からではありますが、描かれた人物や鮮烈な『赤』そして『青』『白』
とても印象的で見入ってしまいました
一見おどろおどろしい作品のようにも見えますが、がんと宣告されてからの生き様を聞いた中での作品はとても人に訴えるものを感じました
まさしく「死が完成させた画業」です
「三橋節子」
京都の美大在学中から、数々の賞を受賞し(父親も画家)、卒業後も、インドや東南アジアの人々をテーマに作品を発表
新進の画家として期待されていました
同じく画家の夫と結婚して大津市琵琶湖の良く見えるアトリエで制作をしていましたが
がんを宣告され、右腕切断
苦境を乗り越え、絵筆を左手に持ち変え、35歳で亡くなるまでの2年間
愛し続けた琵琶湖にまつわる伝説を多く取り上げ、情熱をもって描き続けました
絶筆となる『余呉の天女』は
死を覚悟しながらも、残る2人の子供を思う母親(作品では天女)の気持ちが伝わってきます
深い愛情がこめられた作品です
また作品に描かれる人物は私には、どれもどこか仏様のように見えます
見るものの心を静かに深く揺さぶる作品
滋賀県大津には三橋節子美術館があるそうです
作品数は多くないようですが、是非実物の作品を鑑賞してみたいと思います
日曜の朝にTVをみるのはとても久しぶり
1時間とても充実した気分のよくなる時間を過ごしたような気がします
